CnT.Home

複合商業施設「誠品書店」は、書籍はもちろんファッションや雑貨、飲食な どを展開し、「書店」という枠組みを超えてライフスタイルや文化の発信地とし て認知されている。その旗艦店である「誠品書店信義店」は、台北 101 近くに 位置し、台湾の中でも洗練されたブランドが集約し賑わいを見せている。その 4階フロアリニューアルに伴い出店した「CnT.Home」のインテリアデザイン である。 CnT.Home は、オリーブオイルを中心としたオーガニック食品を販売し、併 設のカフェでそのオーガニック食品を使った食事も提供するショップ&カフェ である。CnT.Home はいわゆるライフスタイルを提案・販売する「ライフスタ イル提案型店舗」である。したがって、単にオーガニック食品だけでなく、カ フェで使用する食器や椅子、テーブルといった店内全ての物品を含め生活その ものを提案・販売している。オーガニック食品を軸に「健康的なイメージ」を さり気なく空間として表現する意匠性を持たせたいと考えた。 インテリアを構成する空間要素(壁・柱・床など)と商品陳列を一体化させ、 インテリア空間を構成する重要な要素として配置した。壁と柱状の棚に陳列さ れた商品はバックライトによって演出され、商品と光による演出という関係を 一体化させることで、店舗に求められる収益性と空間性を共有させたいと考え た。それらの空間要素をオーナーが所有するインドネシア産天然木材で構成す ることで、オーガニック食品と自然素材を通して「健康的な生活」を体現した いと考えた。